アレルギー性結膜炎の治療のためのステロイド点眼薬

今日は昨日の続きでステロイド点眼薬について話をします。


眼科でよく使われるステロイド点眼液としては

『0.1%フルメトロン点眼液』

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『0.1%リンデロン点眼液』

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があります。

効果としては0.1%リンデロン点眼液の約10分の1が0.1%フルメトロンと

考えられています。


アレルギー性結膜炎が重度なときにはステロイド点眼液を併用しますが、

0.1%リンデロンまで必要なことは少なくって、

多くの人は0.1%フルメトロンで切れ味よく症状の改善がみられます。


ステロイドというとどうしても副作用の話をしないといけないのですが、

ステロイド点眼液の場合は『眼圧上昇』の副作用がみられます。


眼圧の上昇はそのままにしていると視神経を障害して緑内障を引き起こすので、

大変注意が必要です!

ステロイド点眼による眼圧上昇の副作用は大変古くから報告されています。


Beckerが行ったステロイド点眼による正常者の眼圧上昇の研究によると

0.1%リンデロン点眼液(0.1%ベタメタゾン)を1日4回、6週間投与したところ

約30%に眼圧上昇が見られたという報告されています。

(Becker B: Intaocular pressure response to topical corticosteroids. Invest Ophthalmol Vis Sci. 1965:198-205)


この眼圧上昇は特に緑内障やその血縁者で大きく、さらに若年者や糖尿病患者でも

大きかったとされています。


実際の臨床でもリンデロン点眼液を使用する際は眼圧の上昇に注意が必要で

特に小児の場合に眼圧測定が難しいこともあり、

積極的に使用することはありません。


この報告は0.1%リンデロン点眼液に関してで、

効果が10分の1の0.1%フルメトロン点眼液では効果も少ないことに比例して

副作用の出現も少なくなります。


それでも眼圧測定ができない状況でステロイドの点眼を処方したり、

眼圧が上昇するかどうかの副作用のチェックなしで

ステロイド点眼を漫然と投与するのはよくないと思います。


もしプライマリケアの現場でステロイド点眼が必要なほど結膜炎が重度なら

眼圧の測定を行うもしくは眼科医にコンサルトしていただきたいと思います。



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by eye-doctor | 2014-05-01 20:03