アレルギー点眼液の使い分け


今日はアレルギー点眼液の話をしていきます。


まず初めに、アレルギーの病態は皆さんもよく知っているように

抗原がマスト細胞と反応することによってマスト細胞が脱顆粒して

ヒスタミンなどのケミカルメディエーターを放出することでア

レルギー反応が起こります。(だいぶ簡単に書いています。。)

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ここで、上の図を見てもらってもわかるように、

アレルギー治療点眼薬のターゲットとしては大きく分けると

『メディエーター遊離抑制薬』と『ヒスタミンH1受容体拮抗薬』

の2種類があります。


『メディエーター遊離抑制薬』は原因の元を抑えるんですが、

目のかゆみがとれるまでに2週間前後かかります。

現在処方できる目薬としては先発品では

インタール
アレギサール、ペミラストン
リザベン、トラメラス、アレニスト
エリックス
アイビナール、ケタス
ゼペリン

があります。

基本的には4回点眼(朝、昼、晩、眠前)ですが、

アレギサールのみは1日2回点眼です。


これに対して、『ヒスタミンH1受容体拮抗薬』は

すぐに目のかゆみなどの症状に効果がある目薬です。

現在先発品では

リボスチン
ザジテン(※Dual effectにいれる分類もあります)

があります。


最近では『メディエーター遊離抑制薬』と『ヒスタミンH1受容体拮抗薬』の

2つの効果がある「Dual effect」の点眼薬が発売されています。

パタノール
アレジオン

です。


パタノールは内服の「アレロック」の点眼versionで、

アレジオン点眼はその名の通り内服の「アレジオン」の点眼です。


『メディエーター遊離抑制薬』や『ヒスタミンH1受容体拮抗薬』それぞれでは

どうしても欠点があるので、

この『Dual effect』であるパタノールもしくはアレジオンを処方することが多いです。


ただ、原価がこの2種類のアレルギー点眼は違っていて

パタノールが1本約1000円なので3割負担で約300円

アレジオンが1本約2000円なので3割負担で約600円

と倍違います。


もう一つの違いは「点眼瓶の形」です。

アレジオンは「ディンプルボトル」といって

この点眼液を出している参天製薬の特許なのですが、

点眼瓶の真ん中がへこんでいて点眼薬を押しやすい形をしています。
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そのため、老人で力が入らない方や

とくにリウマチなどで手が変形して点眼瓶を押しにくい方には

使いやすい点眼瓶の形をしています。

これは同じ参天製薬から出されているリボスチンも同じ形です。



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これらを合わせて、自分のアレルギーの点眼の処方としては

まずはDual actionの点眼から考えています。


薬価を意識すると第1選択は「パタノール」

ただ、パタノールがあまり効かなかったという経験がある人、

点眼がしにくそうな人にはユーザーフレンドリーな「アレジオン」を処方します。


基本的にはいずれも1日4回点眼。


でも症状がそこまで強くない人には

「かゆい時に適宜点眼」という話をしたりもします。

このような「かゆい時に適宜点眼」と話すくらい軽度な人には

かゆみの軽減に即効性がある「リボスチン」を処方することもあります。

(リボスチンはもっと薬価が安く1本約500円の3割負担で150円です。)


逆にベースに症状が強い時はステロイド点眼液を併用します。

ステロイド点眼は切れ味もよく症状も早くに軽減して

患者さんの満足度はとても良好ですが、

副作用もあるという諸刃の剣的な感じがあります。


ステロイド点眼液の話をするとまた長くなってしまうので

続きは次回になります。





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by eye-doctor | 2014-04-30 20:04